2012年2月20日月曜日

Windows Vista/7のサポート期間が延長されました

前回「ネットを使った情報交換についてお伝えします」としてインターネットラジオの件を取り上げたのですが、今朝米MSが個人向けVistaのサポート打ち切りを撤回、2017年まで延長という大ニュースが飛び込んできたのでお伝えします。


このブログでもWindows7を買う場合の注意点は?として家庭用Windowsと仕事用Windowsでサポート期間が異なる事をお伝えしてきましたが、今回、Windows Vista/7 ともにサポート期間がすべて共通になったわけですね。


これまでサポート期間について真面目に考慮していた方にとっては、あまり嬉しくないかも知れません。

既に Windows Vista から Windows7 に移行済みだったり、購入時もやや割高の仕事用のEditionにしていたり、コストを支払っているわけですので、割を食ってしまった感がありますね。ちょっと納得しかねますね。


その一方で、様々な理由でVistaから移行しにくかった方には朗報です。

サポート期間が終わると怖くて使えませんが、一般のユーザーにこのような認識が広まっているとはとても言えない状況です。サポートが終了しても使い続ける方が続出するのは想像に難くないので、その点は歓迎すべき事かも知れません。


ともあれ、せっかくサポート期間が延びたのですから、今後もきちんとアップデートは欠かさないようにする事をお勧めいたします。


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2012年2月14日火曜日

インターネットで災害に備えるには (1)インターネットラジオ

さて、来月で東日本大震災から1年という事で、今回からはネットを使った情報交換についてお伝えします。

この震災では携帯電話、固定電話はほとんど通じず、メール、そしてTwitterやSNSなどで連絡を取るのが有効だった、という事は「東日本大震災で有効だった通信手段とは?」として以前にメールマガジンでもお送りした通りです。


このブログも、TwitterやFacebook、あるいはメールマガジン等を経由して見てくださっている方が大半だと思いますので、これらの便利さは今更説明するまでもないかと思います。

そこで今回は、それ以外の情報入手の方法として「インターネットラジオ」を紹介します。


インターネットラジオとは

音声データをインターネット上に載せて再生するものです。

各家庭や事務所が光回線やADSLなど高速な回線になった事と、著作権上の問題がクリアになったため、現在は普通のラジオとほとんど同じ内容を放送するサービスも登場しています。

  • ニッポン放送やFMヨコハマを含め、民放各社が参加しているradiko
  • NHKの第一、第二、FMを扱うらじる★らじる

これらはWindowsPCやMacだけでなく、スマートフォンの専用アプリケーションを通じて聞くこともできます。

なお音声データが非常に膨大な情報量を必要とすることについては、以前にメールマガジンでも「今さら聞けない、データの量の話(後編)」でお伝えした通りです。


インターネットラジオのメリット

通常のラジオと異なり、非常にクリアな音声で聞くことが出来ます。

特に私が住んでいる秦野では、丹沢の山の影響で東京方面からの電波が弱くなってしまいます。NHK FMなどはよほど大きなアンテナを立てないと聞くことが難しかったのですが、PCまたはスマートフォンとネット環境があれば聞くことが出来るわけです。ありがたいですね。

震災時のためにラジオを用意されている方も多いとは思いますが、こういう方法もあると知っておいて損はないかと思います。

なおNHKラジオのインターネット配信は震災直後の2011年3月11日から22日までの間、試験的に行われていましたが、9月1日より正式にスタートしています。【参考インターネットラジオ - WikipediaNHKネットラジオ らじる★らじる - Wikipedia


著作権の問題とは

商業的に音楽を使う際は、権利者の許諾を得て、相応の使用料を支払うなどの条件をクリアする必要があります。

ところが「電波による放送」と「インターネット上でデータを流す事」はそもそも別の事ですので、個別に許諾を得る必要があるわけです。

これでは不便ですので、2006年に放送局が番組と同時にインターネット配信する場合に限り、別々に許諾を得る必要は無いという事になりました。【参考:レコ協と芸団協、放送番組のネット利用に係る集中管理事業開始へ ニュース-ORICON STYLE-

ただし配信エリアは実際の電波が届くのと同等の範囲となっており、日本各地のラジオを一か所で聴くことはできなくなっています。また、一部の情報については配信されないようになっています。


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2012年2月7日火曜日

出先で電源を確保するには?

出先でIT機器を使う場合について、出先でパソコンから「インターネット」を使うには?携帯電話でTwitter、Facebook、Gmailを使うには?でお伝えしてきました。

今回は、出先で電源を用意する方法についてまとめます。


私も外出する時、携帯電話やiPhone4Sは非常によく使います。

  • 目的地までの電車の乗り換えや、地図の確認
  • スケジュールの確認
  • PC宛のメールのチェック
  • 珍しい風景など写真に撮って公開
  • 時間調整のためニュース、Twitter、Facebookの確認、ゲームなど
  • もちろん電話も

とても便利ですよね。


しかし、弱点が一つ。「電池の減りが速いこと」です。

あれこれ機能を使わなくとも、普通に持ち歩くだけで電池は減ってしまいます。

泊りがけなら宿泊先で充電できますし、車での移動ならシガーソケットから充電できます。電車で日帰りだと、訪問先で電源を使わせてくれるなら良いのですが、そうでない場合は電源を確保するための工夫が必要になってきます。


予備バッテリー

従来型の携帯電話の多くはバッテリーパックを交換できますが、iPhoneなどはバッテリーを取り外すことが出来ません。

そこで、USB出力できるバッテリーと充電ケーブルを持っておくと安心です。

私の場合は「電池内蔵でUSBで給電できる、AC充電器」を持ち歩いています。予備バッテリーだけでなく、充電器を兼ねているので非常に重宝します。Amazonでもいくつか見つける事ができますね。


それでもバッテリーが心もとない場合は?

電源を使える場所を調べておくと良いですね。

  • 喫茶室ルノアール

    比較的多くの店舗で電源と公衆無線LANを使う事が出来ます。

  • 新幹線

    多くの駅の待合室で電源と無線LANを完備していますし、JRおでかけネットの通り車内でも電源の使える席があります(小田急も電車内で充電可能だと良いのですが‥‥)。

その他、ハックスペース電源が使える喫茶店をはじめとした、ライフハッカーの「電源のあるカフェを検索するサイトまとめ」に掲載されているサイトをチェックしておくと良いと思います。

(追記:携帯電話のショップで、無料で充電をしてくれる事も有ります。例えば映画館に行く場合など、その間に預けて充電してもらう、という手も何度かやっていたりします。)


店に無断で充電した場合は?

時々ニュースにもなりますが、店側に断りなく充電する行為は犯罪です。

くれぐれも注意しましょう。

ちなみに、電気は形の無い物ですが、100年も前から窃盗と認められています。割とトリビアですね。


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2012年2月3日金曜日

なぜパソコンは熱くなるの?

前回「デフラグ」ってなんですか?でも廃熱が問題になるケースをお伝えしました。

今回はなぜ熱が出るか、熱が出るとどうなるかをお伝えします。


なぜパソコンは熱を出すの?

熱を出すのは主にCPUとHDDですが、ここでは特にCPUについて説明します。

CPUの中では、電気を細かく充電、放電して「0/1」の状態を作る事で、計算処理を行っています。貯めた電気を放電するとき、その電気が熱に変わります。

このときに出る熱の量は、CPUの「クロック数(=1秒当たりの計算処理の回数)」に比例します。このクロック数は、パソコンの速度を向上するために昔から比べると飛躍的に増えていて、具体的にはPC-8801などでは4MHz(1秒当たり400万回)だったものが、最近のPCでは4GHz(1秒当たり40億回)などと1,000倍になっています。

そのため昔のパソコンなら「ほんのり温かい」程度で済んでいたのですが、最近では数十ワットと電球なみの発熱量となっています。

廃熱が追い付かず高温になりすぎると、熱による膨張で基盤が壊れたり、あるいは半導体としての特性が変わってしまったり、他の基板上の部品が劣化したり、と悪影響が出ます。

これを避けるため、大型の放熱板を付けたり、ファンを回したりして冷やすわけですね。

ゲーム機も今は同様の理由でファンが付いています。昔のファミコンなどにはファンは付いていませんが、今のPS3等ではファンの音がするはずです(しない場合は、たぶん壊れてますよ!)。


CPUを冷却できないとどうなるの?

長く使っているとファンも壊れてしまう事があり、その場合、こんな症状が生じます。

  • 極端にスローダウンします。

    過熱時に自動的に動作を遅くしてCPU自身の故障を防ぐ「サーマルプロテクション」という機能が働くためです。幸い私は経験が無いのですが、この機能が無い昔のCPUでは過熱してCPUが壊れるケースもあった模様です。

  • 操作できない、あるいは異常終了する場合もあります。

    上の機能でも間に合わず、温度が上昇し続けた場合は、自動的に電源が切れてしまいます。熱暴走と言われる現象ですね。


対処するには?

ファンや放熱板、空気取り入れ口などにゴミがついていたら掃除すると良いでしょう。また、パソコンの空気取り入れ口がモノで塞がれると冷却効率が落ちるので、隙間を開けるようにしてください。

ファンが不調という場合は、きちんと修理するなり、新品のパソコンに買い替えるなりすると良いでしょう。古いパソコンをだましだまし使っているという場合、デスクトップ型ならファンの交換は比較的簡単ですが、特にノートパソコンでは分解が大変な事もあります。この場合はノートパソコン冷却台と呼ばれる類の製品を買うと改善するかも知れません。夏場に性能が落ちるという場合にも有効です。


将来は、もっと発熱が大きくなる?

特にノートパソコンでは発熱量は限界に近いので、発熱量を上げずに性能を上げる方法が模索されています。

パソコンの「性能」はどうやって決まるの?で「複数のCPUが入ったものがある」というお話をしましたが、これもその一つです。

消費電力はクロック数に比例してしまうため、クロック数を抑えて、CPUの数を増やす事で高速化しよう、という事ですね。より詳しくはマイナビニュースのマルチコアプロセサの消費電力という記事に書いてありますが、例えば「クロックを80%に落とし、二つのCPUを動かすと、元と同じ電力のまま、理想的には0.8×2=1.6倍の処理を行う事が出来る」という事だそうです。


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2012年2月2日木曜日

「デフラグ」ってなんですか?

先日Xpのパソコンを最適な状態に設定するには?で「デフラグ」という言葉を使いましたが、今回はこれがどういう処理なのか、簡単に説明したいと思います。


デフラグはどういう処理?

パソコンの中で文書データやプログラムは、「ハードディスク」という部品の中で「ファイル」という単位で保存されています。

パソコンの「性能」はどうやって決まるの?でもお伝えしたとおり、ディスクは本棚に例えて説明しています。

本棚の中で隙間無く本が並ぶように、ディスクの中でもファイルがきれいに並んでいる‥‥という状態が理想ですが、実際には、文書の修正や、プログラム更新などで、ファイルの順序は変わってきます。

例えば元のサイズより大きくなって続きが離れた場所に置かれてしまったり、小さくなって隙間ができたり、さらにはその隙間に新しいファイルが細切れで詰め込まれてしまったり、という状態になっていくわけですね。

「断片化」「fragmentation」とは上のように細切れになってしまった状態、「フラグメント fragment」とは「断片」という意味です。

断片化すると、ひとつのファイルを読み書きするのに離れた場所を読み込む動作が必要となってしまい、起動や終了を含めてあらゆる動作が遅くなっていきます。

この断片化を解消するのが「デフラグ defrag」という処理です。ディスク上の細切れのファイルを並び替え、きれいに並んだ状態に直します。

デフラグを行うプログラムはWindowsに標準で付いてくるのですが、他にも、より少ない時間で効率よく実行するもの、使用頻度に応じてファイルの位置を効率的に並べてくれるもの、パソコンの処理が空いている時間を利用して自動的に実施するもの、有償のもの、無償のもの、様々あります。


デフラグの問題点は?

  • 時間がかかります。

    場合によっては、デフラグの完了まで、数時間かかるケースもあります。

  • 実施中、他の処理はおすすめできません。

    デフラグ自体がディスクを激しく読み書きするので、動作が非常に遅くなります。また整理している横で散らかしているような事になるので、他の処理は行わない方がよいです。

  • ディスクに負荷がかかります。

    そのため寿命を縮める事になります。特に夏場は廃熱がこもってしまう問題も出ます。パソコンのメモリが豊富だったり、元々高速なディスクを使用している場合、断片化による悪影響は少ないので、あまり頻繁に行う必要は無いでしょう。

  • SSDの場合、そもそも必要性が乏しい。

    SSDは、SDカードやUSBメモリと同様に電気的に読み書きするため、デフラグの悪影響は少ないと言われています。またHDDよりも書き換え可能な回数が少なく、デフラグはHDD以上に寿命を縮める事に繋がります。とはいえSSDでも空き領域が断片化すると速度低下するという意見もあり「より慎重に行うべき」だと思います。

弊社では訪問サービスでオススメのデフラグツールのご紹介、導入などもしております。

不明な点がありましたら、ぜひ、ご相談いただければと思います。


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