ラベル トラブル対処 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル トラブル対処 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012年2月3日金曜日

なぜパソコンは熱くなるの?

前回「デフラグ」ってなんですか?でも廃熱が問題になるケースをお伝えしました。

今回はなぜ熱が出るか、熱が出るとどうなるかをお伝えします。


なぜパソコンは熱を出すの?

熱を出すのは主にCPUとHDDですが、ここでは特にCPUについて説明します。

CPUの中では、電気を細かく充電、放電して「0/1」の状態を作る事で、計算処理を行っています。貯めた電気を放電するとき、その電気が熱に変わります。

このときに出る熱の量は、CPUの「クロック数(=1秒当たりの計算処理の回数)」に比例します。このクロック数は、パソコンの速度を向上するために昔から比べると飛躍的に増えていて、具体的にはPC-8801などでは4MHz(1秒当たり400万回)だったものが、最近のPCでは4GHz(1秒当たり40億回)などと1,000倍になっています。

そのため昔のパソコンなら「ほんのり温かい」程度で済んでいたのですが、最近では数十ワットと電球なみの発熱量となっています。

廃熱が追い付かず高温になりすぎると、熱による膨張で基盤が壊れたり、あるいは半導体としての特性が変わってしまったり、他の基板上の部品が劣化したり、と悪影響が出ます。

これを避けるため、大型の放熱板を付けたり、ファンを回したりして冷やすわけですね。

ゲーム機も今は同様の理由でファンが付いています。昔のファミコンなどにはファンは付いていませんが、今のPS3等ではファンの音がするはずです(しない場合は、たぶん壊れてますよ!)。


CPUを冷却できないとどうなるの?

長く使っているとファンも壊れてしまう事があり、その場合、こんな症状が生じます。

  • 極端にスローダウンします。

    過熱時に自動的に動作を遅くしてCPU自身の故障を防ぐ「サーマルプロテクション」という機能が働くためです。幸い私は経験が無いのですが、この機能が無い昔のCPUでは過熱してCPUが壊れるケースもあった模様です。

  • 操作できない、あるいは異常終了する場合もあります。

    上の機能でも間に合わず、温度が上昇し続けた場合は、自動的に電源が切れてしまいます。熱暴走と言われる現象ですね。


対処するには?

ファンや放熱板、空気取り入れ口などにゴミがついていたら掃除すると良いでしょう。また、パソコンの空気取り入れ口がモノで塞がれると冷却効率が落ちるので、隙間を開けるようにしてください。

ファンが不調という場合は、きちんと修理するなり、新品のパソコンに買い替えるなりすると良いでしょう。古いパソコンをだましだまし使っているという場合、デスクトップ型ならファンの交換は比較的簡単ですが、特にノートパソコンでは分解が大変な事もあります。この場合はノートパソコン冷却台と呼ばれる類の製品を買うと改善するかも知れません。夏場に性能が落ちるという場合にも有効です。


将来は、もっと発熱が大きくなる?

特にノートパソコンでは発熱量は限界に近いので、発熱量を上げずに性能を上げる方法が模索されています。

パソコンの「性能」はどうやって決まるの?で「複数のCPUが入ったものがある」というお話をしましたが、これもその一つです。

消費電力はクロック数に比例してしまうため、クロック数を抑えて、CPUの数を増やす事で高速化しよう、という事ですね。より詳しくはマイナビニュースのマルチコアプロセサの消費電力という記事に書いてありますが、例えば「クロックを80%に落とし、二つのCPUを動かすと、元と同じ電力のまま、理想的には0.8×2=1.6倍の処理を行う事が出来る」という事だそうです。


[神奈川県秦野市のIT訪問サービス/ホームページ作成/ソフトウェア開発] 有限会社アイエヌシー http://www.incinc.jp/

2012年2月2日木曜日

「デフラグ」ってなんですか?

先日Xpのパソコンを最適な状態に設定するには?で「デフラグ」という言葉を使いましたが、今回はこれがどういう処理なのか、簡単に説明したいと思います。


デフラグはどういう処理?

パソコンの中で文書データやプログラムは、「ハードディスク」という部品の中で「ファイル」という単位で保存されています。

パソコンの「性能」はどうやって決まるの?でもお伝えしたとおり、ディスクは本棚に例えて説明しています。

本棚の中で隙間無く本が並ぶように、ディスクの中でもファイルがきれいに並んでいる‥‥という状態が理想ですが、実際には、文書の修正や、プログラム更新などで、ファイルの順序は変わってきます。

例えば元のサイズより大きくなって続きが離れた場所に置かれてしまったり、小さくなって隙間ができたり、さらにはその隙間に新しいファイルが細切れで詰め込まれてしまったり、という状態になっていくわけですね。

「断片化」「fragmentation」とは上のように細切れになってしまった状態、「フラグメント fragment」とは「断片」という意味です。

断片化すると、ひとつのファイルを読み書きするのに離れた場所を読み込む動作が必要となってしまい、起動や終了を含めてあらゆる動作が遅くなっていきます。

この断片化を解消するのが「デフラグ defrag」という処理です。ディスク上の細切れのファイルを並び替え、きれいに並んだ状態に直します。

デフラグを行うプログラムはWindowsに標準で付いてくるのですが、他にも、より少ない時間で効率よく実行するもの、使用頻度に応じてファイルの位置を効率的に並べてくれるもの、パソコンの処理が空いている時間を利用して自動的に実施するもの、有償のもの、無償のもの、様々あります。


デフラグの問題点は?

  • 時間がかかります。

    場合によっては、デフラグの完了まで、数時間かかるケースもあります。

  • 実施中、他の処理はおすすめできません。

    デフラグ自体がディスクを激しく読み書きするので、動作が非常に遅くなります。また整理している横で散らかしているような事になるので、他の処理は行わない方がよいです。

  • ディスクに負荷がかかります。

    そのため寿命を縮める事になります。特に夏場は廃熱がこもってしまう問題も出ます。パソコンのメモリが豊富だったり、元々高速なディスクを使用している場合、断片化による悪影響は少ないので、あまり頻繁に行う必要は無いでしょう。

  • SSDの場合、そもそも必要性が乏しい。

    SSDは、SDカードやUSBメモリと同様に電気的に読み書きするため、デフラグの悪影響は少ないと言われています。またHDDよりも書き換え可能な回数が少なく、デフラグはHDD以上に寿命を縮める事に繋がります。とはいえSSDでも空き領域が断片化すると速度低下するという意見もあり「より慎重に行うべき」だと思います。

弊社では訪問サービスでオススメのデフラグツールのご紹介、導入などもしております。

不明な点がありましたら、ぜひ、ご相談いただければと思います。


[神奈川県秦野市のIT訪問サービス/ホームページ作成/ソフトウェア開発] 有限会社アイエヌシー http://www.incinc.jp/

2012年1月31日火曜日

PCを譲渡する際に必要な作業は?

パソコンには、ユーザー名や組織名として、ご自身の名前、会社名などの情報が記録されている事があります。

これは初めて Windows を起動したとき、セットアップ内容の一部として入力するようになっていますね。

これらの情報が残ったままのパソコンを譲渡するのは、渡す方も、渡される方も、あまりうれしくないのでは、と思います。

そこで今回は、前回のXpのパソコンを最適な状態に設定するには?に続き、Windows Xpを例に ユーザー名もリセットする手順を簡単に説明します。

少し難しい内容を含んでいるかもしれません。誤って操作するとトラブルの元ですので、くれぐれもご注意ください。


ユーザーの追加と削除

Windowsではユーザー毎に設定を分けるため「ユーザーの名前のフォルダ」の下に各種設定やドキュメントを保存する仕組みになっています。

コントロールパネルでユーザー名を変更した場合、表示上の名前は変わりますが、このフォルダ名は変更されません。

そこで、古いユーザーを削除する事を考えます。ユーザーを削除すると関連する各種設定もリセットされる事になりますが、それにより動作が快適になるケースも多々あります。

この手順は下のようになります。

  1. 新たに管理者ユーザーを作成する:

    マイクロソフト社のサポートページに書かれている通りです。なおこのブログで想定しているような小規模ネットワークの場合、ドメインは使っていないケースがほとんどでしょう。

  2. Windowsを再起動し、上で作成した新たな管理者でログオンしなおす:

    再起動せずにログアウト/ログインで新しいユーザーに切り替えた場合、古いユーザーのファイルがロックされたままとなっているので後の手順で削除できません。再起動してください。

  3. 必要に応じて、これまでのユーザーのファイルをコピーする:

    一部のアプリケーションでは、インストール時点のユーザーのスタートメニューのみ変更され、それ以降に新しく作成したユーザーのメニューは更新されない事があります。

    そこで、このようなソフトは再インストールするか、「スタートメニュー」のフォルダの内容を適切に移し替えます。

  4. 以前の管理者ユーザーを削除する:

    マイクロソフト社のサイトでは、Windows Xp のユーザーの削除手順を見つけるのが困難です。各メーカーのサポートサイトの方が詳しい手順が掲載されています。121ware.com(NEC)IBM(lenovo)のサイトのユーザーアカウントの削除方法を紹介します。

  5. ユーザーのフォルダが残っているので、手作業で削除する:

    マイクロソフトのサイトでもユーザーを削除してもマイドキュメントのターゲットフォルダが削除されないとあるとおり、削除したユーザーのファイルが残っているので手作業で削除します。


システムが記録しているユーザー名と会社名の変更

コントロールパネルの「システム」の所に、ユーザー名と組織名が表示されます。この情報も、譲渡する前に直しておきたいところです。

マイクロソフトによる説明はハウツー解説: Windows XP をインストールした後に、名前と会社名の変更についてと、タイトルも含めて自動翻訳のため非常に難解です。

代わりに日経トレンディでセットアップ時に指定した使用者名を変更するという分かりやすいページを作成していたので紹介します。


Office2003の変更

Officeにもユーザー名が記録されている事があります。

これは[OFF2003] Office 2003 で会社名とユーザー名を変更する方法の手順で確認、必要に応じて修正しておきます。


Xpのサポート終了まで800日という記事も出ていますが、パソコンの買い替えに伴って、古いパソコンを他の人に譲渡する、などという場合に参考になれば幸いです。


[神奈川県秦野市のIT訪問サービス/ホームページ作成/ソフトウェア開発] 有限会社アイエヌシー http://www.incinc.jp/

2012年1月28日土曜日

Xpのパソコンを最適な状態に設定するには?

お客様から Windows Xp PC の設定をリセットするよう依頼があり、今日は他作業と並行して実施しています。

単純なリセットであればWindowsを再インストールすれば良いのですが、今回は諸般の事情で難しく、Windowsはそのまま、最適化を実行することになりました。


そこで今回は、このパソコンの最適化、高速化の作業はどういう事を含むのか、抜粋してご紹介します。


スクリーンセーバーを「無し」にする

まずはネットワークに接続されていない状態にしておいて、後の作業で悪影響が無いように、スクリーンセーバーを変更しておきます。

古いパソコンだと、スクリーンセーバーの動作にCPUの能力の100%近くを必要とする場合が多々あるためです。

昔のCRTモニタでは同じパターンが表示されていると、その部分が焼き付いてしまいます。そのためスクリーンセーバーで回避していたのですが、特に液晶の場合はバックライトの寿命を延ばす事を考えたほうが良く、作業の邪魔をさせないためにも画面出力を自動でオフする設定にしておきます。


古いプリンタのドライバの削除

長く使ってきたパソコンでは、以前のプリンタの設定が残っている事があります。

中には、プリンタの状態を監視するためのプログラムがずっと裏で動き続けている場合があります。今回はこれに該当していました。

非常に遅いパソコンなので、動くプログラムは出来るだけ少なくしておきたいところです。

なので、プリンタとそのドライバを削除、アンインストールします。


silverlightの削除

silverlightはWebなどで動きのあるコンテンツを表示するマイクロソフト製のプログラムですね。Flashと同様の位置づけのものです。

対応サイトも滅多に無いですし、削除します。

どうしても見たければもっと速いパソコンを用意した方が良いですね。

その他、不要なソフトはここでアンインストールしておきます。


Microsoft Update

ネットワークに接続してから、以前Windowsの更新方法、注意点は?でお伝えした通り、きちんとWindowsを現時点での最新の状態にしておきます。

なお今回は「.NET Framework」は不要ですので入れていません。


Adobe Reader、Flash Player、Java

Windows「以外」の脆弱性は?「Adobe Reader」の問題って何?でお伝えした通り、これらも古いバージョンのままだと危険があるので最新版にしておきます。


ウィルススキャンソフトの入れ替え

今回の場合はパソコンをまるごと別の方に譲渡するとの事ですので、ライセンス違反にならないよう入れ替えておきます。

具体的にはこれまで使っていたウィルススキャンソフトはアンインストールした上で、Microsoft Security Essentialsという無償のウィルススキャンソフトに入れ替えてスキャンしておきます。


デフラグ

HDDの中身がバラバラで速度低下を招いているので、デフラグも実施しておきます。

デフラグについてはいずれ説明します。


メモリ増設

今回のPCは512MBで、購入時はやや多めでしたが、今となっては不足していますね。

そこでBUFFALO ノートPC用増設メモリ 1GB 2枚組を購入しておきました。今回のPCはこの型番なのですが、メモリに関する注意点は?の通り、どのメモリが使えるか事前にチェックが必要ですね。


その他

不要ファイルの削除、レジストリの最適化、などを行います。


特にXpを使っている方で、まだ買い替えるのは難しい、という方の参考になれば幸いです。

もっとも、最新の7のパソコンに乗り換えた方が手早く快適になるかも知れませんね。


[神奈川県秦野市のIT訪問サービス/ホームページ作成/ソフトウェア開発] 有限会社アイエヌシー http://www.incinc.jp/

2012年1月18日水曜日

Windowsトラブル対処の奥の手、「システムの復元」とは

前回は「1台のパソコンに、複数のバージョンのOfficeをインストールできますか?」という事で、可能だけど注意が必要、私は止めた方が良いと思う‥‥というお話をしました。

それでは、もし誤った順序でインストールしてしまったなど、異常が生じた場合はどうすれば良いのでしょうか?


通常は、誤ってプログラムをインストールしてしまった場合、アンインストールをすれば元に戻ります。

が、中にはアンインストールしても元通りにならないケースもあります。


そのような時に使う「奥の手」が「システムの復元」という機能です。

これを実行すると、文書ファイルなどのデータはそのまま、Windowsの実行ファイルや各種設定を以前の状態に戻すことができます。

この機能は Windows Me や Xp で搭載され、もちろん Vista や 7 にも搭載されています。

Windowsの調子が悪いとすぐに「再インストール」という方もいますが、この機能が無かった Windows95/98 の頃の癖が残ってしまっているのかも知れませんね。

Macの「Time Machine」に似ている機能ですが、データファイルも戻すかどうか、という点が異なります。ちなみにTime Machineの説明はこちら


もう少し詳しい説明

以前の状態の情報を「復元ポイント」と呼びます。

復元ポイントは定期的、あるいはWindows Updateを行ったタイミングで作成されます。

ディスクがいっぱいになると古い復元ポイントから順に削除されるので、ディスクの空き容量には余裕を持たせておいたほうが良いでしょう。


なお、この「システムの復元」の機能を実行する直前にも復元ポイントは作成されます。

これにより、誤ってシステムの復元を実行してしまった場合も、復元を実行する前の状態に戻すことができます。


注意事項

  • 「復元ポイント」は以前の状態の完全なコピーではありません。

    システムの復元を使っても完全に戻らない場合もありますので注意が必要です。

  • 「復元ポイント」はデータのバックアップではありません。

    大切なデータは別途バックアップしておく必要があります。

  • 特に、復元ポイントの前後で大きな変更をしている場合に注意が必要です。

    サービスパックやウィルス対策ソフトをインストールしていると、挙動がおかしくなる恐れがあります。

  • WordやExcelなどのOffice製品では、設定の一部を文書ファイルに保存しています。文書ファイルは復元の対象にならないので、文書ファイルに起因するトラブルはシステムの復元では直すことができません。

  • Windowsの更新プログラムも元に戻ってしまいます。安全のため、復元後にWindowsの更新を行った方が良いでしょう。(ただしこれは通常の場合で、異常の原因が Windows Update にある場合を除きます。この場合、異常を生じる更新プログラムはインストールしないよう注意する必要があります。)


システムの復元を実行するには

マイクロソフト社のサポート文書のページを紹介します。詳しくはリンク先をご覧ください。


[神奈川県秦野市のIT訪問サービス/ホームページ作成/ソフトウェア開発] 有限会社アイエヌシー http://www.incinc.jp/