2012年1月18日水曜日

Windowsトラブル対処の奥の手、「システムの復元」とは

前回は「1台のパソコンに、複数のバージョンのOfficeをインストールできますか?」という事で、可能だけど注意が必要、私は止めた方が良いと思う‥‥というお話をしました。

それでは、もし誤った順序でインストールしてしまったなど、異常が生じた場合はどうすれば良いのでしょうか?


通常は、誤ってプログラムをインストールしてしまった場合、アンインストールをすれば元に戻ります。

が、中にはアンインストールしても元通りにならないケースもあります。


そのような時に使う「奥の手」が「システムの復元」という機能です。

これを実行すると、文書ファイルなどのデータはそのまま、Windowsの実行ファイルや各種設定を以前の状態に戻すことができます。

この機能は Windows Me や Xp で搭載され、もちろん Vista や 7 にも搭載されています。

Windowsの調子が悪いとすぐに「再インストール」という方もいますが、この機能が無かった Windows95/98 の頃の癖が残ってしまっているのかも知れませんね。

Macの「Time Machine」に似ている機能ですが、データファイルも戻すかどうか、という点が異なります。ちなみにTime Machineの説明はこちら


もう少し詳しい説明

以前の状態の情報を「復元ポイント」と呼びます。

復元ポイントは定期的、あるいはWindows Updateを行ったタイミングで作成されます。

ディスクがいっぱいになると古い復元ポイントから順に削除されるので、ディスクの空き容量には余裕を持たせておいたほうが良いでしょう。


なお、この「システムの復元」の機能を実行する直前にも復元ポイントは作成されます。

これにより、誤ってシステムの復元を実行してしまった場合も、復元を実行する前の状態に戻すことができます。


注意事項

  • 「復元ポイント」は以前の状態の完全なコピーではありません。

    システムの復元を使っても完全に戻らない場合もありますので注意が必要です。

  • 「復元ポイント」はデータのバックアップではありません。

    大切なデータは別途バックアップしておく必要があります。

  • 特に、復元ポイントの前後で大きな変更をしている場合に注意が必要です。

    サービスパックやウィルス対策ソフトをインストールしていると、挙動がおかしくなる恐れがあります。

  • WordやExcelなどのOffice製品では、設定の一部を文書ファイルに保存しています。文書ファイルは復元の対象にならないので、文書ファイルに起因するトラブルはシステムの復元では直すことができません。

  • Windowsの更新プログラムも元に戻ってしまいます。安全のため、復元後にWindowsの更新を行った方が良いでしょう。(ただしこれは通常の場合で、異常の原因が Windows Update にある場合を除きます。この場合、異常を生じる更新プログラムはインストールしないよう注意する必要があります。)


システムの復元を実行するには

マイクロソフト社のサポート文書のページを紹介します。詳しくはリンク先をご覧ください。


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